体罰死事件に思う

最近のニュースで気になっているものの一つに桜宮高校の体罰死事件がある。
10代での自殺はあまりに痛ましい。ましてやそれが逃げ場のない現実に絶望し、追い込まれての自死であるなら周囲の関係者に対して憤りすら覚える。
亡くなった生徒さんのご冥福を祈るばかりである。

まず亡くなった生徒さんの身に何が起きていたのかという問題があり、それを引き起こした学校のあり方の問題があり、それを容認して来た教育委員会の問題があり、そういう状況が見えづらい制度の問題があり……、と言う感じで、まあなんか問題が重層化しちゃって論点整理がうまくいかないままに問題が拡散し続けているように見える。

そんな中、ともかくの方向として、同校体育科の来年度の入試を中止するという方向が橋下市長から提案され、市の教育委員会がそれを打ち出して一歩前進、というのが現在の状況であると認識している。
この動きは意外と画期的だと思うのである。

詳しく調べた訳ではないので間違っていたら恐縮だが、報道など見ている限りでは、これまで学生の自殺事件などがあった際、学校側の対処は「一日も早い日常への回帰」と言うのを基本線にしてきたように思える。しかし今回の入試中止は「一年間日常へ回帰する事を許さない」対応だと思うからだ。

橋下市長はマスコミを通じて当該校の生徒に向けて、今は仲間が死んだ事について考えるべきだと言うような事を言っている。これはこれまでの自殺事件などの対応と正反対だと思うのだ。
過去、理由は別にして生徒の自殺などがあった場合に、学校が落ち着きを取り戻す事を是とし、生徒の動揺は個別の問題としてスクールカウンセラーの強化などで対応するやり方が主流だったように思う。表向きその問題は忘れよう、辛いなら目を瞑ろう、と呼びかけているような違和感がそこにはあった。
それは優しいが本質と向き合う対応ではないように思う。
一方、今回の橋下氏のやり方はそれとは真逆だ。友人の死に際し、目を瞑る事など許さない、立ち止まって正面から見つめろと言っているように感じる。それは乱暴だが本質的であるとも思う。

俺は何が正しいとか何が間違っているとか、偉そうなことを言える立場にはない。しかし一応この国に生きる大人として、出来る事なら若いうちほど、本質的でいられるようにしてあげたいと思ったりはするのだ。
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by w-edge-t | 2013-01-28 19:03 | 日々の暮らしで考えた


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高山なおき プロフィール

ダブルエッジ 作家
1969年7月6日生まれ

主な作品
○映画
「娘道成寺~蛇炎の恋~」(高山由紀子と共同)

○演劇
「ダブルエッジの忠臣蔵!」
「輪廻くん」
「天気待ち~waiting for the sun~」(奈良橋陽子と共同)  他

○ラジオドラマシナリオ
NHK-FM「魔法の王国売ります!」他

○テレビドラマシナリオ
NHK「ゴーストフレンズ」 他

○ゲームシナリオ
東芝EMI「ずっといっしょ」

○小説
ZEST「ずっといっしょ~秘密の星空~」

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