スターウォーズを楽しみに待つ日々

いささか旧聞に属するが、ジョージ・ルーカスがスターウォーズを含むルーカスフィルムをディズニーに売ったというニュースがあった。
ディズニーとしてはエピソード7以降の続編をつくるつもりであると言うアナウンスも同時に行われた。

俺はスターウォーズ直撃な世代である。
今ちょっと調べたら一本目(エピソード4)の公開が1978年とあった。俺が10才の頃である。そらもう大変な衝撃だった。
うちの親は映画が好きだったので、その頃には何度も映画館に足を運んでいたし、字幕にも慣れていた。とはいえ、それまで映画というものは基本大人のものであり、親が「これがいい」というものが「いい映画」なのであり、それがわからなければわからない自分が悪い、という理解だった。

テレビは深夜になれば放送が終わり、あとは砂嵐が映るばかり。ビデオも普及しておらず見たい時に見たいものなど見れないのが当たり前、映画の希少価値は現在とは比べ物にならなかった時代、多少わからない部分があろうが、退屈なところがあろうが、それでも家族で出かけていき、巨大なスクリーンに映し出される映像を眺め、終われば家族皆でちょっとおいしいご飯など食べる時間は、日常を逸脱した充分満足な娯楽であった。

それが、スターウォーズである。もう冒頭の宇宙船の追っかけっこからラストのデススター攻略戦まで、全部面白いのである。子供心にも全然わかる楽しさに満ちているのである。歴史的背景などの基礎知識がなくともわかる物語に、退屈になるような細かな心理描写など全くない単純明快さ、宇宙船同士の戦いなどの「思い描いた事はあるけど見た事はなく、かつこちら想像を上回るイマジネーションあふれる映像」に、小学生の俺はハート鷲掴みにされたものであった。
親に向かって「今まで見た中で一番面白い!」と宣言して、今まで色々よかれと思って紹介してきた映画よりこんな訳わからん子供騙しの映画の方が上とは、と若干の寂しさを味あわせたりしたのである。

そしてあんな映画がまたみたいなと夢想していたら、(実際二番煎じの映画は雨後の筍のように次々産まれたが所詮二番煎じだった)ジョージ・ルーカスが続編をつくるよと宣言したのである。もうその発表だけで大興奮なのに、発表の内容たるや、スターウォーズは全9作あるいは12作からなる連続モノで、最初の一本はそのうちの4作目にあたるモノである。てななんとも壮大な構想の披露だったのである。もう日本の片隅の小学生鼻血ブーである。

以来、続編がつくられる度に映画館に足を運び、実に長い事楽しませて頂いた訳だが、途中で構想については色々変遷があって、最初の三本つくった段階で「もう続きは大変だからヤメー」みたいなのがあって落胆してたら、10年以上の間を空けて突如「エピソード1つくるよー」みたいな発表があったり、それじゃこのあと6本ないし9本見られるの?と期待を膨らましたところに「3本で終わり。エピソード7以降は最初の方に出てた役者が年取った頃に同じ役で出たら面白いかなーと思いつきで言っただけでそれ以上のアイディアはないよー」とかいう発言があったり、その度にこっちの期待も上がったり下がったり大変なのであった。

いずれにせよ、間違いない事はともかくもスターウォーズは長きに渡ってずっと楽しませてくれてきたという事であり、その正当な続編ができるとあっては期待しちゃうのは仕方ないのである。

というか既に楽しんでいるというのが本音だったりする。
そもそも全く続編に期待してないどころか、ここまでの6本で完結したものとして、一抹の寂しさと共に納得していたところに、「続編つくります」というニュースだけでもうエンターテイメントである。
その後も監督がJJエイブラハムに決まったとか(スターウォーズの永遠のライバルであるところスタートレックの新作を監督している人物って言うところが面白がりポイントである)、ハリソン・フォードがハン・ソロ役で帰ってきそうとか、出てくるニュースがいちいちエンターテイメントなのである。

ルーカスフィルムの手を離れ、ディズニー製になる新作は果たして大丈夫だろうか、とか心配する向きもあるようだが、そんな事はできてみなけりゃわからない。観る側にはつまらなけりゃ無視すると言う権利があるのだから今から心配する必要なんて全然ないと思うのである。

スターウォーズは公開の日を頂点に、そこに向けて徐々に盛り上がっていく祭りのようなものだと思うのである。そういう娯楽だと俺は思っているのである。
映画として出来がどうこうとか、細かいことを言ってもはじまらない。他の映画の尺度で計ったら劣る部分はあるかもしれないが、スターウォーズの尺度で計ってスターウォーズを越える映画は他にないと思うのである。
そして、ここまでのところ新作に関するニュースは充分、気分を盛り上げてくれるネタに富んでいる。俺としてはここまでは実に順調、という感じなのである。

またあの、映画公開にあわせてコスプレして劇場に並んじゃう陽気なアメリカ人の姿をニュースで見られるのだろうか?俺はあの光景も、実に幸せそうで好きである。
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by w-edge-t | 2013-02-26 14:46 | 日々の暮らしで考えた


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高山なおき プロフィール

ダブルエッジ 作家
1969年7月6日生まれ

主な作品
○映画
「娘道成寺~蛇炎の恋~」(高山由紀子と共同)

○演劇
「ダブルエッジの忠臣蔵!」
「輪廻くん」
「天気待ち~waiting for the sun~」(奈良橋陽子と共同)  他

○ラジオドラマシナリオ
NHK-FM「魔法の王国売ります!」他

○テレビドラマシナリオ
NHK「ゴーストフレンズ」 他

○ゲームシナリオ
東芝EMI「ずっといっしょ」

○小説
ZEST「ずっといっしょ~秘密の星空~」

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